


ひな壇状に造成済みの物件と、斜面のまま販売されている物件がある。後者の場合、基礎工事費がかさむので、契約前に建築会社に現地を見てもらったほうがよい。また、設計プランの打ち合わせでは「眺望を活かしたい」と念を押し「作業がしやすい」といった理由だけで建物が配置されないよう注意を。全面開口サッシや広めのウッドデッキなど、眺望を満喫できる設計プランがオススメ。
駅から遠い場合が多いので、リゾートライフに利便性よりも非日常感を求める人にオススメ。同じ理由でマイカーでのアクセスを考えている人向きともいえる。




傾斜地と同様、基礎工事のコストがかさむ。冬には、地表の土壌中の水分が凍結し膨張する。この深さを凍結深度といい、これより深く基礎を打つ必要があるほか、樹木の伐採が必要な場合も。また、利用開始後は落ち葉の処理や雪かきといった手入れが不可欠。管理会社のサポート体制が整っているかを確認したい。スキーやスノーボードが目的の場合はスキー場へのアクセスを確認すること。
ウインタースポーツを趣味とする人や、暖炉や薪ストーブなど冷涼な気候あってこその嗜好を楽しみたい人。また、夏のみの別荘利用を想定している人にオススメ。




海岸の散歩や新鮮な海の幸を手軽に楽しむことができる海近物件。難点は、なんといっても塩害。車や自転車をさびから守るための倉庫や、強風で洗濯物が干せない時に便利なサンルームなどの設置がオススメ。その分、建物にコストがかかることを頭に入れておこう。また、総じて人気が高い。物件が出たらいち早く教えてもらえるよう、不動産会社の営業担当者に会って予算と要望を伝えておこう。
釣り、サーフィン、ダイビングなど海に足繁く通いたい趣味をもつ人に向く。強風のあとに家に水をかけるなどの塩害対策をこまめに行えるかどうかも重要。




畑が整備されたクラインガルテン(滞在型市民農園)と呼ばれる物件がある。また、畑を宅地転用した土地なら、土もよく、庭の一部を畑にして手軽に楽しめる。散水や野菜の泥を落とすための水道代がばかにならないので、雨水タンクや井戸があると便利。資材や種を入手できる店舗へのアクセスもチェックしよう。近所に農産物直売所があれば、出荷も視野に入れることができ、楽しさ倍増。
収穫した野菜で料理することも畑づくりの醍醐味なので、食べることが好きな人。まめな手入れが必要なので、定住もしくは年間を通して定期的に通う人向き。




最寄り駅へのシャトルバスがあるなど、生活インフラが整っているのが魅力。敷地の利用について、用途地域のほかに別荘地の自主規制があるケースが多い。建てられる家の広さに影響するので、事前に確認しよう。プライバシーや眺望の観点から隣地の利用計画も可能な範囲でリサーチしておきたい。また、開発コンセプトや分譲計画が将来性を決める。別荘地全体のセールスポイントを確認しよう。
都会的な利便性を求める人向き。区画によって雰囲気が異なるので、適度なにぎやかさを好む人は管理センター周辺、静かさを重視する人は外縁部を選ぶとよい。




分譲開始から時を経てほとんどの区画が埋まった別荘地は、管理体制も軌道に乗り、オーナー主導の文化的コミュニティが形成されている。リゾート仲間の輪を広げやすいのが魅力だが、半面、すでにでき上がっている街並みに配慮が必要。敷地内に樹木を残したり、街並みに合った外観デザインにするほか、周辺の家からの眺望や、プライバシーを妨げない配置計画・設計プランが求められる。
別荘地のブランドや優雅な雰囲気、格式を重視したい人にオススメ。すでに同エリアにリゾートを持つ友人がいるなら、コミュニティにも入りやすいメリットもある。

SUUMO 別荘・リゾートトップ > 失敗しない「土地」の選び方_種類別魅力&弱点